組織の概要
広域連合とは
広域連合とは、都道府県や市町村等が、区域をこえて、広域的に事務を処理するために設ける団体です。
この団体は、地方自治法で、特別地方公共団体として位置づけられ、議会のほか、監査委員や選挙管理委員会など、各種行政委員会も設置されます。
広域的に事務処理を行うとされたものについては、総合計画(広域計画)を策定し、実施することとされています。
京都地方税機構の設立趣旨
近年、社会・経済活動の複雑化やIT技術の普及に伴い、府民・納税者の社会生活、経済活動が広域化・多様化する中、これらの情勢を的確に踏まえた税務行政の執行が求められています。
地方税業務は、府税と市町村税の区別に従って執行されるため、納税者は、府と市町村それぞれに申告や納税など行う必要があり、加えて、複数の市町村にわたって事業活動を展開する事業者は、各地方団体に対して個々に対応する必要があります。
納税の方法についても、口座振替やコンビニ納税、クレジット納税、マルチペイメント(電子納税)など、多様な手法が開発される中、地方団体側の対応には格差があり、納税に係る利便性が十分に確保されているとはいえない状況にあります。
地方団体側も、厳しい財政状況の下、コスト、人員の削減が求められる中で、多様化する住民ニーズへ対応できる十分な税務執行体制を整備することが困難な状況もあります。
一方、地方税を取り巻く環境は大きく変化しつつあり、特に三位一体改革による国から地方への税源移譲に伴い地方税の比重が高まる中、確実に税収確保を図っていくことが地方分権を推進していく上でも強く求められているところです。
このような状況を踏まえて、納税者の利便性向上を図るとともに、公平・公正な税務行政の確立をめざして、効果的・効率的な税務執行体制を整備することがますます重要な課題となっています。
京都府と府内25市町村(京都市を除く)は、数年にわたる検討の結果、課税権は府・市町村に存することを前提に、賦課徴収業務の一部を共同で実施する組織として、広域連合「京都地方税機構」を設立し、平成22年1月から徴収業務を開始するとともに、将来の課税に関する事務の共同化も視野に入れつつ、地方税の税額を共同で算定するために必要な電算システムの整備に関する事務を行おうとするものです。
業務内容について
府税、市町村税の滞納整理は、従来、府・市町村がそれぞれ行っていましたが、今後は、府・市町村から移管を受けた案件については、京都地方税機構が行います。また、課税に関する事務も、順次行っていく予定です。
→詳しくはこちら
期待される効果
・申告や納税の窓口が一元化されます。
府税、市町村税は、従来、それぞれに対して申告や納税を行う必要がありました。共同化後は、府税、市町村税の区別なく、京都地方税機構で対応します。
・コンビニ納税などの導入で納税しやすくなります。
従来、コンビニ納税は、府と一部の市町村のみで実施されていました。共同化後は、すべての府税、市町村税でコンビニ納税を実施します。また、クレジット納税やマルチペイメント(電子納税)など、より便利な納税方法も実現していきます。
・徴税コストの削減と、増収効果が期待できます。
府・市町村がそれぞれ単独で税業務を行う従来のやり方では、コスト削減や増収効果についても一定の限界があります。府・市町村が、共同して事務を行うことにより、スケールメリットを生かした効果を生み出し、その財源を住民サービスの充実に活用できます。